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ページサンプル。小説などの作品展示ページとしても使えると思います。
この部分は短文でも長文でも大丈夫です。長文を書くとスクロールバーが出ます。
リンクサンプル 下線タグはこんなかんじになります。
画像不使用なので全てのパーツの色を自由に変更できます。

右側は縦長のフリースペースです。ランキングへの誘導などにどうぞ。
必要なければ削除することもできます。トップページにも同じスペースが設けられています。

強調エリア。作品展示の場合はあとがきに良いかも。
改行・リンク・画像の貼り付け自由にできます。


短編
こころ 坊っちゃん 草枕 夢十夜  吾輩は猫である 文鳥 それから 手紙
思い出す事など 硝子戸の中 琴のそら音 初秋の一日

連載【夢十夜】
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スクロールバー付きフリーエリア。更新履歴などにどうぞ。
リンクや画像を張ることもできます。

複数設置することも可能です。



長文テスト
 吾輩(わがはい)は猫である。名前はまだ無い。
 どこで生れたかとんと見当(けんとう)がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮(に)て食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。 この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛をもって装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。その後(ご)猫にもだいぶ逢(あ)ったがこんな片輪(かたわ)には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中があまりに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと煙(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。これが人間の飲む煙草(たばこ)というものである事はようやくこの頃知った。
(夏目漱石「吾輩は猫である」)